蔵書

既読のもの。最後まで完全に読了した本です。

タイトル著者出版社
プリズンホテル 全巻浅田次郎集英社文庫
終わらざる夏 全巻浅田次郎集英社文庫
ちくま日本文学 内田百閒内田百閒筑摩書房
仮面舞踏会横溝正史角川文庫
白と黒横溝正史角川文庫
病院坂の首縊りの家横溝正史角川文庫
未来いそっぷ星新一新潮文庫
おのぞみの結末星新一新潮文庫
夜のかくれんぼ星新一新潮文庫
ようこそ地球さん星新一新潮文庫
妖精配給会社星新一新潮文庫
ナイン・ストーリーズサリンジャー新潮文庫
スローターハウス5カート・ヴォネガット・Jr.ハヤカワ文庫
華氏451度レイ・ブラッドベリハヤカワ文庫
アンドロイドは電気羊の夢を見るかフィリップ・K・ディックハヤカワ文庫
日本近現代史①幕末・維新井上勝生岩波新書
日本陸軍史生田惇教育社
アメリカ合衆国史③20世紀アメリカの夢中野耕太郎岩波新書
大空のサムライ 上下巻坂井三郎講談社α文庫
祖父たちの零戦神立尚紀講談社文庫
戦争に反対する戦争ピーター・ダンジェン龍渓書舎
盗まれた最高機密山崎啓明NHK出版
日本海軍400時間の証言NHKスペシャル取材班新潮社
悪の凡庸さを問い直す田野大輔・小野寺拓也大月書店
地域の中の軍隊2 軍都としての帝都荒川章二吉川弘文館
父は、特攻を命じた兵士だった。小林照幸岩波書店
はだしのゲン自伝中沢啓治教育史料出版会
政治家失言方言大全木下厚勉誠出版
カラー版徹底解説 零戦のしくみ新星出版社
山川日本史五味文彦・鳥海靖山川出版社
山川世界史「世界の歴史」編集委員会山川出版社
戦後アジア・ヨーロッパ関係史細谷雄一慶應義塾大学出版会
戦後国際関係史モーリス・ヴァイス慶應義塾大学出版会
岩波講座日本歴史 第29巻 近現代5岩波書店
現代アメリカ政治外交史青野利彦・倉科一希・宮田伊知郎ミネルヴァ書房
夜と霧V・E・フランクルみすず書房
旅の民族と歴史8 山の道宮本常一八坂書房
イェルサレムのアイヒマンハンナ・アーレントみすず書房
図説陸軍史森松俊夫建帛社
新版古文書学入門佐藤進一法政大学出版局
日本文学全集08河出書房新社
『現代思想』友情の現在2024年 vol.52-9青土社
『現代思想』戦後70年2015年 vol.43-12青土社
『現代思想』加害者を考える2022年 vol.50-9青土社
『現代思想』ウクライナから問う2022年 vol.50-6青土社
『現代思想』ウィトゲンシュタイン2021年 vol.49-16青土社
『現代思想』恋愛の現在2021年 vol.49-10青土社
『現代思想』インターセクショナリティ2022年 vol.50-5青土社
『現代思想』ルッキズムを考える2021年 vol.49-13青土社
『ユリイカ』女オタクの現在青土社
『世界』ジャーナリズムの活路2022年
毎日読みたい365日の広告コピーライツ社
何がなんでもミステリー作家になりたい!鈴木輝一郎河出書房新社
蒼穹の昴 上下巻浅田次郎講談社
珍妃の井戸浅田次郎講談社
熱源川越宗一文藝春秋
声に出して読みたい日本語 全巻斉藤孝草思社
オードリー・タンアイリス・チュウ文藝春秋
モモミヒャエル・エンデ岩波書店
北斎漫画 全巻永田生慈岩崎美術社
東大現代文で思考力を鍛える出口汪大和書房
82年生まれ、キム・ジヨンチョ・ナムジュ筑摩書房
ひれふせ、女たちケイト・マン慶応義塾大学出版会
さあ、才能に目覚めようマーカス・バッキンガム、ドナルド・O・クリフトン日本経済新聞出版社
どこでもないところからの眺めトマス・ネーゲル春秋社
100の思考実験ジュリアン・バジーニ紀伊国屋書店
これからの「正義」の話をしようマイケル・サンデル早川書房
モンテクリスト伯1-2アレクサンドル・デュマ岩波文庫
それでも、日本人は「戦争」を選んだ加藤陽子朝日出版社
聖なるズー濱野ちひろ集英社

未読のもの。読みかけ、全く手を付けていないもの混在。

タイトル著者出版社
戦艦武蔵吉村昭
鬼平犯科帳決定版1池波正太郎文春文庫
雲ながれゆく池波正太郎文春文庫
坂の上の雲1司馬遼太郎新潮文庫
燃えよ剣 上下巻司馬遼太郎新潮文庫
項羽と劉邦 全巻司馬遼太郎新潮文庫
落語百選 秋麻生芳伸ちくま文庫
おくのほそ道萩原恭男岩波文庫
嵯峨野日記瀬戸内晴美
虞美人草夏目漱石
檸檬梶井基次郎新潮文庫
伊豆の踊子川端康成新潮文庫
仮面の告白三島由紀夫新潮文庫
人間の土地サン=テクジュペリ新潮文庫
夜間飛行サン=テクジュペリ新潮文庫
現代文解釈の基礎ちくま学芸文庫
ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルーブレイディみかこ新潮文庫
悪魔が憐れむ歌ちくま文庫
日本の村・海をひらいた人々宮本常一ちくま文庫
怪談ラフカディオ・ハーン講談社英語文庫
忘れられた日本人宮本常一岩波文庫
禁忌習俗辞典柳田国男河出文庫
新版遠野物語柳田国男角川ソフィア文庫
遠野物語柳田国男集英社文庫
神道入門新谷尚紀ちくま新書
パール判事の日本無罪論田中正明小学館文庫
戦争は女の顔をしていないスヴェトラーナ・アレクサンドリア
ガダルカナルを生き抜いた兵士たち土井全二郎光人社NF文庫
実録太平洋戦争 全巻吉川弘文館
海軍反省会1-4
きけわだつみのこえ日本戦没学生記念会編岩波文庫
個人的な体験大江健三郎
「集団自決」を心に刻んで金城重明高文研
沖縄/暴力論西谷修・仲里効
戦争論西谷修岩波書店
旅の民族と歴史9 川の道宮本常一八坂書房
昭和動乱の真相
日本永代蔵田中伸
増補改訂向井流水法書向井流水法会
日本の水術上野徳太郎
中国名詩集井波律子岩波書店
日本古典文学全集2 萬葉集1小学館
改訂伊勢物語影印本付山田清市日帝社
日本古典文学大系 古事記祝詞
言述のすがた青土社
一流の人が学ぶ氣の力藤平信一
ショパン若き日の肖像小沼ますみ
蜜蜂と遠雷恩田陸
覚悟の磨き方 超訳吉田松陰池田貴将
酔鬼張三伝景嘉
魚が存在しない理由ハル・ミラー

一次元の挿し木 ⚠忖度なし感想

以下箇条書きでつらつらと

・主人公が結構な美青年、その妹も結構な美少女っていう描写があるんだけど「別にどっちも美人間じゃなくても通じる話だよな~」とは思った。実写映画化とかを見越しているのかなあ。一昔前まではどちらかというと「平凡な主人公が~」から始まる物語が多かった気がするし、主人公もなるべく凡庸な書き方をされていた時期はあったと思う。そういうフツーの子が頑張るからこそ物語や感動がある、みたいな。一周回って、また主人公らしい主人公の時代なのかな。

・悪の組織の正体が新宗教(「新興宗教」は侮蔑の意味を持ち始め、カルトと同一視されるようになっていったので1970年頃から「新宗教」と呼ぶことが増えたらしい)っていうオチは、正直よくある、めっちゃよくあると思った。モブサイコ100、呪術廻戦、あとは洋画ホラーとかでも宗教オチは結構多い。
👇「新宗教」について詳しく書いてあるNoteの記事を見つけた
https://note.com/d_yosoji_man/n/neb6d37bac2cb

・一昔前の「怖さ」の根源は幽霊とかモンスターとか、いわゆる定番のものが多かったように思う。昔から人間が怖いと思い続けてきたもの。浮世絵を通り越して絵巻の時代にも「怨霊」は存在する。けど、よりリアリティを求めていった結果、ヒトコワ系のホラーが生まれたし、宗教もそこに含まれていったのじゃないかな。宗教オチは別に信仰対象そのものが怖くなくてもよくて、それを信仰する人たちの集団が怖い、みたいな描かれ方もされている。

・ホラーやミステリは結局「よく分からないもの」が怖いという根っこに繋がっていて、だから例えばサメ映画もホラー映画の一種(厳密にはパニックだけど)として成り立つんだよね。意思疎通がそもそも難しいエイリアン、地球外生命体、ゾンビもそう。線引きしているラインをもっと内側に寄せていくと、同じ言語を話しているはず(=仲間・身内)なのに意思が伝わらない怖さってことで、宗教とか因習村とかが出てくるんじゃないかな。

・このあたりから、描き方によってはだいぶ危うくなってくる気がする。「よく分からない」「怖い」はただの数の勾配差ではないかと、個人的には気になりはじめる。たとえば日本国内でも地域の伝統芸能は担い手がどんどん減っているけど、今までの歴史ふくめ何にも知らない人がチラッと見ただけで「キモイ」とか「怖い」って言ったらちょっとムッとするよね。「いやいや、それはあなた(=わたし)が知らないだけですよね」っていう世界はどの分野にも存在していて、国内のことですら細かく詳しく知っているわけじゃない。

・だから一つだけ。まず宗教はよく分からないものをとりあえず放り込んでいい場所ではないと思う。個人的には、宗教とは人間にとって結構古くからある学問のスタイルの一種だと思ってる。科学や物理がまだ確立されていなかった時代、それでも人間が世界を理解しようとした足跡だと思ってる。確かに今の科学的観点からは否定される部分もあるけど、かといって軽率に「ウワ~~怖(笑)」って扱うのもちがうよね。日本において「無宗教」を自称する人は多いけど、多分自覚がないだけで宗教は日常に溢れてる。言葉とか、風習とかに。それでも「無宗教」を自称するのは、おそらくだけど「なんらかの教義を信じているわけではないから」ではないだろうか。そして仏教と並んで日本に古来からある神道は「教義(教典)がない」のだ。
👇あのWikiにも1行目から書いてある
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A5%9E%E9%81%93

・正直、科学とミステリを組み合わせたものが読みたいなら『ジェノサイド』の方が圧倒的に情報量多くておすすめだと思った。

・本文は時系列と視点が飛びまくるので、メタ認知能力テストみたいになってる。登場人物の名前を覚えるのが苦手な人は人物相関図をかきながら読んだ方がいい。肝心なトリックが理解できないと悲しい。

・因習村、謎宗教の謎儀式、生きた女の情念、死んだ女の情念、などなど。ホラーやミステリはまだ色んな「ゆがみ」の中にあると思う。地方の山奥はよく分からない。宗教の儀式はよく分からない。なんとなく女の恨みって怖い。ホラーは今、新しく「怖い」を開拓するときなのかもしれない。

天切り松 闇語り 1~5巻

【著者】浅田次郎
【出版社】集英社文庫
【発行年】2002年初版
【ジャンル】ピカレスクロマン
【価格】2025年6月11日時点で文庫本のみ、520円

🦊この本を選んだきっかけ🦊

・浅田次郎が好き&職場の先輩にプレゼントしてもらったから
・大正時代の東京が舞台と聞いて!

🦊ネタバレなし感想🦊

・江戸から続く最強の盗賊集団が大正ロマンの東京で大活躍する様子
・…を現代平成の留置所で、最後の生き残りが思い出語りする話
・とにかく登場人物がみんな粋!超カッコいい!
・現代でも「最強集団系」ってアニメやドラマにありがちだと思うので、時代背景や舞台設定にびっくりせず、ぜひ一度読んでみてほしい🥺

🦊この本を読んだひとにおすすめ🦊

『文豪ストレイドッグス』(2016年放送)
アニメは2016年放送。最強集団×明治モダンの世界観は天切り松シリーズと近いものがある。媒体がアニメ・マンガか、小説かという違い。「浅田次郎はちょっと堅苦しそう…」「歴史に詳しくないしなあ…」などなど、ちょっと敬遠しがちだった方へ。文ストを楽しめる方であれば、天切り松シリーズもいけるはずです!

🦊次に読みたい本🦊

・うちにある浅田次郎積読といえばプリズンホテル…(2巻だけないため)
・蒼穹の昴シリーズが大好きなのですが、最新作が文庫本化されているので読みたい『天子蒙塵』!

📚公式のリンクはこちら📚

https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=4-08-747452-6

成瀬は天下を取りにいく

【著者】宮島未奈
【出版社】新潮社
【発行年】2023年初版
【ジャンル】青春小説
【価格】2025年6月11日時点でハードカバー単行本のみ、1,550円

🦊この本を選んだきっかけ🦊

・2024年本屋大賞ノミネート作品だから
・ノミネートに当たっての各界隈からの書評がおもしろかった

🦊ネタバレなし感想🦊

・かつて最強の女子高生だったすべての人類へ
・クラスにいたら絶対大好きになってしまう主人公
・成績優秀でこのぶっ飛び具合なのもかっこよい
・もう戻れないキラッとしてたあの頃を追体験できます

🦊この本を読んだひとにおすすめ🦊

『成瀬は信じた道をいく』(2024年初版)
『成瀬は天下を取りにいく』の続編。わたしはまだ読んでいないので感想は言えないのですが、前作を読んだらきっと続きは?!もっと読みたいんだけど!?となるので、おすすめしておきます。成瀬ロスの皆さん、どうぞ。

🦊次に読みたい本🦊

・なんども読み返したい本である一方、体力は持っていかれるので猫ちゃんの漫画とか読みたい
・本屋大賞はノミネート作品も見てみるとかなり面白いことを知った

📚公式のリンクはこちら📚

https://www.shinchosha.co.jp/special/naruten

黄色い家

【著者】川上未映子
【出版社】中央公論新社
【発行年】2023年初版
【ジャンル】サスペンス
【価格】2025年6月11日時点でハードカバー単行本のみ、1,900円

🦊この本を選んだきっかけ🦊

・2024年本屋大賞ノミネート作品の中で気になってたから
・本屋さんで『成瀬は天下を取りに行く』と一緒に買った
・Twitterで何回か絶賛の声を見たので

🦊ネタバレなし感想🦊

・事前情報一切なしで行ったらテーマが結構重かった
・ひとによっては元気な時に読んだ方がいいかも
・現代社会の周縁に追いやられるひとたち、実在するからとても胸が痛い

🦊この本を読んだひとにおすすめ🦊

『パラサイト 半地下の家族』(2019年公開)
日本でもめちゃくちゃ話題になった韓国のスリラー映画。貧困でその日暮らしの生活をしている家族が、とあるきっかけから超富裕層にあれこれと取り入り、家族丸ごと富裕層の生活に「パラサイト(寄生)」していく話です。昼間は家庭教師や運転手として勤めて、夜は豪邸の地下にあるシェルター跡に身をひそめる、ある意味賢い生き方と思わせておいて、後半からはすべての裏側が明かされていきます。こっちはスリラーと言いつつコメディ要素もあるけど、『黄色い家』はひたすらしんどい。どちらも周縁に追いやられた人たちの話。
ちなみに韓国に「半地下」こと住居地下に避難所が多く存在するのは、1950年の朝鮮戦争から始まる南北関係の緊張によって作られたからです。その後法改正があって住居としても使えるようになったんだって。

🦊次に読みたい本🦊

・なんども読み返したい本である一方、体力は持っていかれるので猫ちゃんの漫画とか読みたい
・本屋大賞はノミネート作品も見てみるとかなり面白いことを知った

📚公式のリンクはこちら📚

https://www.chuko.co.jp/special/kiiroiie/

〈悪の凡庸さ〉を問い直す

【著者】香月恵里、百木漠、三浦隆宏、矢野久美子
【出版社】大月書店
【発行年】2023年初版
【ジャンル】思想・哲学
【価格】2025年6月11日時点でハードカバー単行本のみ、2,400円

☂この本を選んだきっかけ
・直前に『イェルサレムのアイヒマン』を読了したので
・アーレントつながり&最近ドイツ史にも興味あり
・検証ナチスは「良いこと」もしたのかの著者が編著だから

☂ネタバレなし感想
・前提としてミルグラム実験やアイヒマン裁判の知識が必要
・『イェルサレムのアイヒマン』ほぼ必読
・実は本編中に2回しか登場していない「悪の凡庸さ」というキーワードが濫用された原因や、本来の意味についての議論・考察がおもしろい

☂この本を読んだひとにおすすめ
『イェルサレムのアイヒマン』(2017年初版の邦訳)
前提が「この本を読んだ人向け」なので、読了しておいた方が話題についていけそう。ごく普通のおじさんが組織の指示に従って大量虐殺の監督をしてた=悪の凡庸さ、というのが通説だけど、アイヒマンの手記や記録をたどるとゴリゴリの反ユダヤ主義者であることが分かる。
今回読んだ『悪の凡庸さを問い直す』では、じゃあアイヒマンって本当にただのおじさんだったの? アーレントが本当に言いたかったのはなんなの? という「そもそも論」を歴史学者、思想学者が寄稿&対談します。

『映像の世紀』(1995年~放送)
NHK制作の硬派なドキュメンタリー番組。映像の世紀→新・映像の世紀→映像の世紀~バタフライエフェクト~と続いていくけど、初期が一番えぐい。人類が何を記録してきたかを、映像の視点から振り返る一大プロジェクト。今でこそ日常的にカメラを回すけど、フィルムもカメラも高級品だった時代、ニンゲンがあえて記録するのは「日常ではないこと/もの」、つまりほとんどが戦争の記録でした。

☂次に読みたい本
・岩波新書、中公新書は一回総覧を見たことがあるけど、岩波ブックレットも最近興味あり
・史料系で積読している本といえば、『海軍反省会』がある…

公式のリンクはこちら
https://www.otsukishoten.co.jp/book/b630603.html

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盗まれた最高機密

【著者】山崎啓明
【出版社】NHK出版
【発行年】2015年初版
【ジャンル】ドキュメンタリー
【価格】2025年6月11日時点でハードカバー単行本のみ、1600円

☂この本を選んだきっかけ
・ひとつ前に読んだ「日本海軍400時間の証言」から派生
・NHKスペシャルを書籍化した本に興味があった
・どこで買ったかは覚えていない、普通に本屋さんかな

☂ネタバレなし感想
・取材班の山崎さんが書いた本、読ませる文がうまい
・アメリカに実在した極秘のスパイ組織「アルソス」の足跡を追うドキュメンタリー
・かなり「おもしろい」分、史実として扱う際にはもう一度自分で調べる必要あり

☂この本を読んだひとにおすすめ
『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』(2014年公開)
アベンジャーズのストレンジ先生で有名なベネディクト・カンバーバッチ主演映画。第二次世界大戦中、各国は暗号の発明と解読に心血を注いでたんだけど、本作はドイツ軍が考えた最強の暗号装置エニグマを解析する、イギリスの数学者の話です。
スパイの話ではないけど、WW2ではすでに情報操作、工作活動がものを言う時代になっていたことを痛感できる作品だと思う。ちなみに「エニグマ」は古代ギリシャ語を語源とした「謎」「パズル」の意味を持つ単語だそう。

『ジョーカー・ゲーム』(2015年放送)
同名の原作小説があるアニメです。同じく第二次世界大戦中、陸軍に秘密裏に存在したスパイ組織を描いたもの。こっちの方が『盗まれた最高機密』の世界観に近いかも。スパイもの、サスペンスとして毎回のどんでん返しが面白いフィクションです。…と言いたいところだけど、旧帝国陸軍には「中野学校」と呼ばれているスパイ養成組織が実在したんだよなあ。

☂次に読みたい本
・訳あって陸軍の造兵廠を調べているんだけど、まさかここにヒントがあるとは
・卒論で大変お世話になったアジ歴や国立公文書館デジタルアーカイブに潜りたくなった

公式のリンクはこちら
https://www.nhk-book.co.jp/detail/000243013000000.html?srsltid=AfmBOor34BN1UcC6V-7j6Np7L90AHyFf0ksQNvSQSu3Po-gJL8wMDQen

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一次元の挿し木

【著者】松下龍之介
【出版社】宝島社文庫
【発行年】2025年初版
【ジャンル】ミステリ
【価格】2025年6月11日時点で文庫のみ、900円

☂この本を選んだきっかけ
・Twitterで色々な出版社をフォローしていて、広告を見たから
・その後、度々読書アカウント等に推薦されているのを見かけた
・「亡くなった妹と200年前の人骨のDNAが一致した」という引きがうまかった

☂ネタバレなし感想
・起承転結、オチがはっきりしているので読書初心者に優しい
・本格ミステリ(推理)というよりは、サスペンス(展開が気になる)に近い
・登場人物と時系列の立体的な整理が必要、やや視点飛びがち

☂この本を読んだひとにおすすめ
『ジェノサイド』(2011年初版)
とにかく絶対にネタバレを踏まないで読み切ってほしい。文庫本で上下巻ですが、今までおすすめした人は皆あっという間に読み切ってしまうくらい、最初から最後までずっと展開が転がり続ける名作。いわゆる「中だるみ」が一切ないまま走り抜け、ラストは映画1本見たのと同じような読後感があります。
余談だけど、東京都町田市や町田駅に行ったことがある人、なんとなく土地勘がある人には特におすすめ。サスペンス系の小説で町田が登場しがち現象に名前を付けたいです。

☂次に読みたい本
・日本文学また読みたいので小説探し中
・ずっと寝かせている『マークスの山』系列一式

公式のリンクはこちら
https://tkj.jp/book/?cd=TD064042&path=&s1=

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